シニア徒然ブログ

マイペースの自己満ブログです。 人生は、振り返ることは出来ても、後戻りは出来ない… 小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく。 神戸発信…

特別編・シニア徒然ブログ





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体内のほぼすべての臓器にも体内時計は存在し、脳からの指令によ
って体内の時間軸を調整しているのです。  


この体内時計によってコントロールされている血圧、心拍数、体温、
睡眠などの生体リズムが一定ではなく、一日のうちで変動すること
を「日内変動」と呼びます。


一部の認知症患者さんは症状の悪化によって生活リズムが乱れたり、
精神的にストレスがかかりやすく、極端な日内変動が起きてしまう
ケースがあります。一日のうちに認知機能や運動機能に大きな変動
が表れてしまうのです。  


とくに朝と夜で症状の変動の差が出やすいのが「レビー小体型認知
症」です。このタイプは脳内のドーパミンが不足し、幻覚や手の震
え、動作・歩行困難といったパーキンソン症状が認められるのが特
徴で、夕方から夜にかけて悪化しやすいといわれています。そのた
め、朝は物静かだった患者さんが夕方になって、興奮状態になるこ
とがあります。  


一方、「アルツハイマー型認知症」の患者さんは比較的、日内変動
が少ないといわれています。ほか、「脳血管性認知症」は症状のひ
とつに一時的に感情が高ぶる感情失禁があります。


また、理性や感情をコントロールする前頭葉が萎縮することで理性
的な行動ができなくなる「前頭側頭型認知症」では、症状のひとつ
に暴力などの反社会的行動があります。どちらも、急に起こるケー
スはみられるものの、毎日必ず起こるわけではなく、朝夕で変わる
といった性質でもありません。


ですから、レビー小体型認知症以外で日内変動が起こる場合、せん
妄が重なっている可能性が高いでしょう。せん妄は、別の病気や薬
の影響による意識障害です。認知機能の低下と相まって、一日の間
で言動がガラッと変わってしまう患者さんがいます。



日内変動に合わせた生活のパターンを把握しておきましょう。レビー
小体型認知症の場合、夕方以降に症状が悪化するなど、リズムが決
まってきます。


患者さんが出歩ける状態であれば、散歩や買い物、近所の人との交
流は午前中に済ませ、午後3時以降は休息を取らせて、外出をしない
といったスケジュールを組めます。  


また、患者さんは「自身の言動は正しい」と思っているので、まず
は肯定してあげましょう。常に理解を示してあげると症状が悪化し
にくいことが分かっています。 …










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先日あるお母さんから相談を受けました。その方は小学生の娘さん
に友達が少ないことを大変心配しておられ、〝来年、中学校に進学
したら、友達がたくさんできるように〟と切に願っておられました。  


また別のお母さんですが、息子さんが大学に入学後、なかなか友達
ができず、「学校に行くのが楽しくない」と言っていることを心配
されていました。



「和尚、僕は東京に一人でやってきて大学に入学しました。しかし
友達ができなくて寂しくて仕方がありません。どうしたらよいでし
ょうか」という相談がありました。


これに対して、今東光和尚は「あぁ、友達か…。そんなものは要ら
んだろう」という答えでした。その理由は、「寂しいからと人に擦
り寄っていっても、ろくな友達はできない。それよりも今自分のや
るべきことをしっかりやれ。そうすれば良い友達もできるし、彼女
もできるぞ」というものでした。  


さすがと言える、鋭い説法だと思います。しかし、そうは言っても
誰もが友達は欲しいものです。誰にも似たような経験があります。


私は浪人をして東京の早稲田大学に入ったのですが、当初友達も話
し相手もなく、とても寂しい思いをしました。入学式の後にオリエ
ンテーションがあり、学生生活について指導があったのですが、そ
こで偶然に小・中学校時代の同級生と会いました。九年間同じ学校
に通っていたのですが、お互い名前を知っているだけで、直接話し
たことはありませんでした。しかし、再会した晩に夕食をともにし、
その日は夜中まで、何時間もいろいろな話をしたのを覚えています。
二人ともよほど人恋しかったのだと思います。


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鎌倉時代末期に吉田兼好が書いた『徒然草』に友についての記述が
あります。 「友にするのによくない者が七つある。


一つには、身分の高い人。二つには若い人。三つには無病で身体の
強い人。四つには酒を飲む人。五つには勇猛な武士。六つには嘘を
つく人。七つには欲深い人」  


この中で「嘘をつく人」と「欲深い人」はわかりますが他の五つに
ついてはあまりピンときません。しかし、別の章段を読むとそこに
ヒントがあります。


「同じ心をもっているような人としんみり物語りして、おもしろい
ことでも、つまらない世間話でも、心のへだてなく言い慰め合える
としたら、それこそうれしいに違いない」


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キーワードは「同じ心」です。価値観の一致しない人は友としてよ
くないということのようです。上智大学名誉教授であった渡部昇一
先生が『知的余生の方法』の中で友について語っておられます。


「若い時には思想、信条が違っても、つきあえるものだ。意見の違
いが、かえって自分の考え方をはっきりさせることもあるだろうし、
相手の方がよく勉強していると気づくと、自分もより深く勉強する
ようになる。


若い時には、考え方の違いが、自分を高めることに役立つこともあ
る。けれども、年をとるとだんだん考え方の違う人とは付き合いた
くなくなるものだ。一緒にいておもしろくも楽しくもない。長年培
ってきた基本となる思想、信条の違いは大きいのである」


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兼好は良き友についても書いています。 「良い友に三つある。一つ
には物をくれる人。二つには医者。三つには知恵のある人」


これは現代に置き換えると慈善事業家とお医者さん、弁護士さんと
いうことになるでしょうか。非常に正直で実利的でおもしろいと思
いますが、兼好の本心は違うところにあったようです。


次の言葉からわかります。 「ただ一人灯火の下で書物をひろげて、
見も知らぬ昔の人を友とするのは、この上もなく心慰むことである」。
兼好は孤独な境地を楽しむ一流の文人であったのです。 …









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