シニア徒然ブログ

マイペースの自己満ブログです。 人生は、振り返ることは出来ても、後戻りは出来ない… 小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく。 神戸発信…

特別編・シニア徒然ブログ

シニア徒然ブログ



中国人ジャーナリストの趙海成氏は、荒川の岸辺にある「小さな森」に
いるホームレスたちと交流を続けている。彼らは放浪者であり、住所を
持たないが、テントの小屋に暮らしている。 ……



東京は大雨が何度も降っていたが、今日はやっと晴れて、ジョギン
グを再開することができた。桂さんと斉藤さん(共に仮名)を訪ね
に行くこともできる。


川沿いを歩いているとシラサギが見えたが、近づくのを待たずに飛
んでいってしまった。 残念に思っていた矢先、走っている1匹のカ
ニを発見した。拾ってよく見ようとしたが、小さなカニはとても嫌
がり、その大きなハサミで私の親指を挟んで、なかなか離れなかっ
たので、本当に痛かった。


その後、川を泳いでいるカモのつがいも見ることができた。雨が上
がった後、動物たちは何日も姿を見せなかった太陽の出番を喜び、
駆け出してきたようだった。


桂さんの話によると、荒川河畔一帯には多くの種類の動物がいるそ
うだ。アライグマ、ハクビシン、アオヘビ、カモ、キジ、タカのほ
か、シカ、サル、ウサギ、テンなどがいた時期もあったという。


何年か前には、河川敷の小さな森の一角で、アライグマとハクビシ
ンの間で激しい領地争いが繰り広げられたこともあった。最終的に
ハクビシンの敗北で幕を閉じたそうだ。


私がその小さな森に入って行くと、桂さんと斉藤さんがベンチに座
って、アイスコーヒーを飲みながら、とてもリラックスした様子で
話していた。桂さんは私にも、鉄のコップに入ったアイスコーヒー
を持ってきてくれた。飲むと本当に爽やかで良い気持ちになった。


連日の大雨について尋ねたところ、最初の豪雨の時は確かに心配で、
川の水位を気にしていたが、幸い、彼らの住まいが浸水するほどに
は水位は上がらなかったと、桂さんが言った。


斉藤さんは、昨日の朝早くにアライグマが餌を探しに来るのを見た
という。残念ながら、彼の家には少しのうどんしか残っていなかっ
た。彼の経験からすると、アライグマはうどんを好まず、醤油ラー
メンを好むらしいのだ。


食べ物をもらえなかったアライグマは、立ち上がって不満げに、斉
藤さんに向かって奇妙な鳴き声を上げ始めた。斉藤さんも真似をし
て、両手を肩の高さに上げて怒鳴ったところ、アライグマたちはお
びえて逃げてしまった。


しかし、このままお腹を空かせたまま帰るのは悔しかったのか、ア
ライグマたちは間もなく戻ってきた。今度は桂さんの家に行き、彼
らの好物である白いパンを食べることができたそうだ。





私は2人としばらく話した後、夜6時半にまた会う約束をした。


私たち3人は川辺の砂地で寿司パーティーを開くことにした。もち
ろん、焼酎を飲んで盛り上がることも欠かせない。


夕方5時頃に雨が少し降ったが、すぐに止んだ。8時半までに食事を
終えて、私はちょうど酒を飲んでいた。その時、森の中にぼんやり
と2つの小さな黒い影が、こちらに向かって動いているのが見えた。


「ああ! アライグマだ!」私は叫んだ。 私の叫び声を聞いても
アライグマたちは後戻りせず、むしろ私たちのほうに近づいてきた。


桂さんは、前を歩いているのはお父さんアライグマで、後ろについ
ているのは子供たちだと認識した。桂さんが彼らに向かって唐揚げ
を投げたので、私は急いでスマホを取り出して写真を撮った。


照明も何もなく暗かったし、アライグマが動いているので、撮った
写真は少しぼやけている。 お父さんアライグマは私の前を2周ほど
歩き回り、堂々としていて、まったく気にしない様子だった。


本当に予想外の出来事だった。私はアライグマを撮影するために、
桂さんの「別荘」(編集部注:テント小屋のこと)のそばにテント
を張って、10日から半月ほど野宿をしようと思っていた。


そのためにテントや寝袋、照明器具などを購入していたのだ。 そ
の瞬間がこんなに早く来るとは思わなかった。驚きのあまり、それ
ほどうまく撮影することはできなかったが、近い将来、きっとかわ
いい彼らと再会して、もっと完璧な記録を残すことができると信じ
ている。





小さい頃から小動物が好きだった私からすれば、アライグマはとて
もかわいい。しかし、ホームレスの中には、アライグマやハクビシ
ンは自分の生活を邪魔する「天敵」とみなす人もいる。


アライグマはなぜホームレスの反感を買ったのだろうか。それには
まず、彼らの生態について説明する必要があるだろう。


アライグマの原産地は北アメリカで、日本では「特定外来生物」と
定められている。成長したアライグマは中型犬ほどの大きさだ。木
登りや柱登りが得意で、普段は木の穴や寺の天井、倉庫などに生息
することが多い。アライグマは雑食動物で、果実や野菜、人間の残
飯などを食べる。


荒川河畔のホームレスはみな野外で生活しているので、冷蔵庫を使
うことができない。テント小屋の中に食べ物を貯蔵する十分なスペ
ースがなく、たいていは、袋に詰めてテントの外に置いている。


これは、餌を探すアライグマにとって絶好の機会だ。彼らは簡単に
空腹を満たすことができる。


かつて桂さんは、川で捕ったばかりの魚やエビをテントの中にしば
らく置いていたところ、潜り込んできた2匹のアライグマにすべて食
べられてしまったことがあった。


桂さんは気にせず、むしろ外に食べ物を置いてアライグマに食べさ
せたというが、すべてのホームレスが彼のように寛大であるわけで
はない。


アライグマが盗み食いに来るのを防ぐために、追い払うための武器
として、長い竹ざおを家の入口に置いているホームレスもいる。


野外にテントを張って生活するホームレスたちは、アライグマやハ
クビシンをあまり歓迎しないが、食べ物を探す野良猫に対しては特
別に配慮し大切にしている。


自分が空腹になるよりも、猫を空腹にさせるのが忍びないという人
もいる。彼らは毎日欠かさず、猫に餌をやっている。


荒川沿いに住むホームレスには釣り好きな人が多い。彼らが魚を釣
るのは自分のためだと思い込んでいたが、実はそうではないらしい。
自分の所にいる猫たちのために釣りをしているというホームレスが
多いのだ。


釣った魚を、その場で切り分け、そばで待っていた猫たちに分けて
食べさせる人もいる。 猫を愛するホームレスは、少ないと2、3匹、
多い人では20~30匹を飼っている。


彼らがどこかに引っ越して行ったら、猫もついて行くという。猫の
ためだけに、福祉施設に入ることや生活保護を受けることを拒否し
たホームレスまでいる。


彼らにとって、猫の命は自分たちの命より大切なものだ。もしかす
ると、彼らに最後まで寄り添うのは人間ではなく、野良猫たちかも
しれない。 …










東日本大震災後、繰り返しCMで流れた金子みすゞさんの詩があり
ます。『こだまでしょうか』です。



「遊ぼう」っていうと 「遊ぼう」っていう。
「馬鹿」っていうと 「馬鹿」っていう。
「もう遊ばない」っていうと 「遊ばない」っていう。…    



そうして、あとで  さみしくなって、
「ごめんね」っていうと 「ごめんね」っていう。



こだまでしょうか、  いいえ、誰でも。


金子みすゞ全集(JULA出版局)



私が「遊ぼう」と声を出しても、「あなた」がいてくれないと私は
その言葉を言うことはできません。だから、あなたはいるだけで役
に立っているということなのですね。 ~~~


※~


皆さんはご自分を人間だとなぜ分かるのでしょうか?  


ある小学生が「人間のお母さんから産まれたから」と言いました。
その答えではまだ70点くらいです。大事なのはそこから先です。  


人間のお母さんから産まれても、犬の群れの中に置かれたら、その
赤ちゃんはきっと自分を犬だと思います。なぜか?「周りがみんな
犬だから」です。  


つまり、周りにいる皆さんが人間だから、「私は人間だ」と気付く
ことができるのです。  


かつて私たちの周りにいた大人は、私たちをいつも自分のことのよ
うに思ってくれていました。  


たとえば、私が転んで「痛い」と言うと、「痛いね」と言ってくれ
ました。それで痛みは半分になり、さらに「痛いの痛いの飛んでい
け」までやってくれたので、痛みは消えました。  


でも、ある時から私たち大人は「痛くない」「泣くな」と言うよう
になりました。そう言われた子どもたちは、どんな思いでしょうか?   


一度も「こだま」をしてもらえないその痛みは、子どもの心の中に
全部残ります。やがて心の中が痛さや悲しさや寂しさでいっぱいに
なります。そしてある日、器をひっくり返して空にするかのように
大きな問題を起こすのです。  


その時、私たちは「なぜあんないい子が」「なぜあんな優しい子が」
と、全部その子のせいにします。  


違います。私たち大人が、痛いときに「痛いね」とちゃんと受け容
れてあげていたら、その子の痛みは消えていたかもしれないのです。  


つまり、「こだま」の基本は、「丸ごと受け容れる」ということな
のです。 ~~~~


※~


実は、「こだま」の原形はお母さんと赤ちゃんの心音から始まって
います。お母さんのお腹に聴診器を当てると、赤ちゃんの心音がト
クトクと聞こえ、その後すぐにお母さんの心音もドクドクと聞こえ
るのです。  


「いるよ」「いるね」、「大好きだよ」「大好きだよ」とお母さん
と赤ちゃんの心音がこだまする。だから産まれることができるので
す。  


…「こだま」は人間の営みの中で最も美しい行為なのですね。









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